会社は人間の本質を試される場でもある。
身内にはそこまで言えないことも、他人にそこまでいえるのは、仕事だからそこまで言っても問題ない、または今まで自分も言われてきたからだろう。
仕事が全てのものより上位にきて、仕事がなによりもが偉いものになっていく。
そこまで仕事は尊いものなのか。
仕事は全てのものより優先されるものなのか。
仕事は明日もあるだろう
話したこともない上司だが、ある時その上司が亡くなっていたことを知った。
部も違っていたので驚きはあったが、話したこともなかったので、そこまでショックはなかった。
しかし、その時の状況の話を今の上司から聞いたときにはショックを受けた。
今のよねの上司は当時その亡くなった上司の部下だったらしいのだが、仕事が忙しくて葬式には行けなかったという話だった。
よねのその上司は当時入社二、三年目ぐらいだったからリーダーの指示で仕事を優先するように言われたのかもしれない。
詳細はわからないが、その当時のリーダーも話ぶりから一緒に仕事で葬式に行かなかった気がする。
リーダーならなおさら上司と近い立場であったはずだし、付き合いも長い分お世話になったはずなのだから、葬式に行くべき立場だとは思う。
葬式に参列するよりも仕事を優先する気持ちが全くもって理解できない。
葬式なんて、それこそ一生に一度しかないことなのに、そこまで仕事が優先されるべきことなのだろうか。
仕事は明日もあるだろう。
仕事が忙しくなかったら、葬式に行くわ
立場が変わった今の上司は、今でも仕事を優先するのだろうか。
上司という立場になったけれど、部下が亡くなったら、仕事の忙しさを理由にして、葬式には行かないのだろうか。
その話を部下である自分に話したということは、当時の上司の葬式に行けなかったことに対して後悔しているからと思いたい。
会社の同僚で飲みに誘ったときに仕事が忙しくて死にそうだよなんて断られたときには皮肉を込めて「仕事が忙しくなかったら、お前の葬式に出るね」なんて言っていたことがあったが、ほんとに冗談である。
自分がしなければならないプレゼンがあって、会社に迷惑をかけるとわかっても、仕事を放り投げて、葬式に出るだろうと思う。
人生において仕事の優先順位が違うのだ。
こんな話は価値観の違いでもあるので賛否両論はあると思うし、人生において何に重きを置くかは人それぞれと言われてしまえば、それまでなのだけれども。